EOS R6
キャノン公式

先日のキャノンの新製品の発表を見ていた方はご存知かと思いますが、EOS R5 と同時に EOS R6 も正式に発表されました。

EOS R6 はEOS R5 の話題性に押されてなかなか情報が出てこないどころか、外観さえ分からないままでした。ですが、ようやく正しい情報が正式に発表されて妙な安心をしました。

EOS R5 のスペックに関しては、モンスター級のスペックを備えていて価格もモンスター級だと言うことは先日の記事でもお伝えした通りですが、では EOS R6 は一体どんなカメラなのかを解説していきたいと思います。

キャノンEOSR5新情報!分かりやすく解説します!

今日のテーマは、キャノンの新フルサイズミラーレス一眼カメラ EOS R6 は一体どんなカメラなのか!?スペックから見る EOS R6 の性能と僕の考察 です!

それでは、早速見ていきましょう!

▼ この記事で分かる事
  • キャノンの新フルサイズミラーレス一眼カメラ EOS R6 について

目次

キャノン EOS R6 について

EOS R6

EOS R6 に関しては、そこまで公に公表されていたわけでもないので詳細に関しては謎のままでした。

というのも、キャノンが2020年2月13日に開発発表したのは EOS R5 だけの発表だったからです。しかし、色々な記事や動画、情報をかき集めていくなかで浮上したのが、「EOS R6 も開発されているらしい」という話。

色々な大手会社の記事にも書かれているので信憑性の高い情報でした。正式な発表がないままネットには大まかなスペックが公表され、「EOS R5 の下位互換か・・・」なんて思っていたのも記憶に新しいです。

そのタイミングで、僕もEOS R6 について記事にしています。良ければ一読していただければなと思います。

新製品開発!EOSR5とR6情報!RFマウントの新レンズも!

今回の、EOS R6 の発表とだいたいの情報は一致していますね。

ただ、大きな誤りが1つあって、EOS R6 はそのスペックを見ても決して EOS R5 の下位互換ではないようです。そこに関しては、キャノンさんも公表していましたよね。

つまりどういう事かと言うと、これまでのキャノンの一眼レフカメラは5Dなどの5シリーズがフルサイズカメラのスタンダードモデルとして位置付けられ、6Dなどの6シリーズは廉価版と言う位置づけでした。今回はそんな仕組みを一新し、フルサイズミラーレスカメラに於いてはEOS R6 をスタンダードモデルとしてEOS R5をハイエンドモデルに位置付けたと言うことですね。

外観からは両者に大きな差は見る限りありません。サイズ的には、EOS R6 の方が少し大きいですね。奥行きが少し大きいです。5Dと6Dでは、外観や操作性から違っていたのでこの辺からもEOS R6 はEOS R5の下位互換なんかではない事が伺えます。

EOS R5EOS R6

EOS R6 の注目すべき仕様

OK

EOS R6 は製品発表を見ても分かる通り、静止画撮影に優れたカメラになっています。それでは、EOS R5同様にEOS R6 に気になる基本的なスペックについて見ていきましょう。

映像エンジン DIGIC X
最大有効画素 約2010万画素
ボディ内手ブレ補正 5段分(レンズISとの協調で最大8段分の手ブレ補正)
連写性能 メカシャッター時 最高約12コマ/秒・電子シャッター時 約最高20コマ/秒
動画性能 4K60fps
ファインダー性能 0.5型・約369万ドット
測距輝度範囲 EV−6.5~20(条件あり)
常用ISO感度 ISO100~102400
瞳AF 対応◯
デュアルスロット 対応◯

気になるスペックと言うか、EOS R5 との違いを分かりやすくする為に同じ仕様を上げてみました。これを見て皆さんはどう思うでしょうか。

僕の感想としては、スチール撮影向きのカメラと言われていたけど、動画性能も含め魅力的なカメラに仕上がっていると思いました。なぜそう思ったのか解説しますね。

映像エンジン DIGIC X 採用

EOS R5 の下位互換だと思っていたので、このフラグシップモデルのEOS-1D X Mark III と同じ映像エンジンが EOS R6 にも搭載されていると知った時はテンション上がりました。「マジで下位互換なんかじゃないんだ」って感動すらしましたね。

DIGIC X は現在のキャノンの一眼カメラ製品の中では最高位の映像エンジンになります。この DIGIC X により高速連写や高感度撮影時のノイズ低減につながる事はEOS R5 の時にお伝えしました。静止画撮影に特化していると謳うだけあって、そこに妥協はなかったのですね。

最大有効画素 約2010万画素

「え?2010万画素しかないの?」って思う方もいるかもしれません。正直なところ、普通に趣味として写真を撮影するなら2000万画素あれば十分です。

では、普通じゃない場合って何?って話ですが、それは個展を開催する為の大判の印刷を行う場合だとか、撮影した画像のトリミングを頻繁に行うだとかの場合です。印刷に関しても、普段皆さんが見慣れているA4くらいの印刷なら1200万画素くらいあれば十分です。ちなみに、1200万画素ってiPhone 11 Pro が1200万画素ですね。比較してみると以下のようになります。

  • EOS R5 =約4500万画素
  • EOS R =約3030万画素
  • EOS R6 =約2010万画素
  • iPhone 11 Pro =約1200万画素

また、2000万画素くらいがデータサイズ的にも丁度いいのかなと思います。高画素機などであまりにデータサイズが大きいと、記録媒体の容量がすぐいっぱいになったり、データ処理に時間が掛かったりとデメリットもあります。そういった点では、2000万画素くらいが取り回しやすくて丁度いいかもしれませんよ。

高画素機カメラが初心者に向かない理由。

ボディ内手ブレ補正

ボディ内手ブレ補正に関しても、撮影者には嬉しい5軸手ブレ補正に対応しています。しかも、レンズ内手ブレ補正(IS)との協調で最大で8.0段分の手ブレ補正に対応するのですから撮影者には強い味方ですよね。これはEOS R5 と同じ性能なのでこの辺からも、下位互換ではない事が分かります。

ボディ内手ブレ補正に関しては、個人的な意見を言わしてもらうとあれば嬉しいい機能ですが、必須かと言われるとそうでもないと思っています。

ある程度の撮影技術があれば、問題ないです。備わっていればミスショットは減るでしょうけど。

連写性能

連写性能に関しても、EOS R5 と同等の性能を備えています。なので動体撮影にも強いので、止まっている被写体から動いている被写体まで全ての被写体に於いてハイパフォーマンスを発揮してくれます。

測距輝度範囲に関しては EOS R5 より上

EOS R5 の測距輝度範囲はEV−6.0でしたが、EOS R6 に関しては更に暗いEV−6.5を達成しています。もちろんEV−6.5の性能を引き出すには諸々条件はありますが、暗所部でAFが働くのは嬉しい限りですよね。

もしかしたら星景写真に於いても、星にAFが合焦するかもしれません。

常用ISO感度 100〜102400 達成

常用ISO感度とは、そのメーカーが定める高画質を保証するISO感度の範囲の事を言います。EOS R6 関してはISO 102400 まで高画質を保証してくれる(もちろんシャッター速度にもよりますが)ので、暗所部でシャッター速度を稼ぎたい時にもノイズ問題を気にせず撮影できる可能性があります。EOS R5 に関しては、ISO 100〜51200 まででしたからね。この辺はEOS R6 の方が上ですね。

EOS R5 より劣る点

がっかり

上記表中で、EOS R5 よりも劣る点ももちろん紹介していきます。

動画性能

動画性能に関しては、EOS R5 と比べるのは少し可哀想な気もします。EOS R5 は8K撮影が可能ですからね。一方の EOS R6 は4K60fps の撮影が可能なので正直十分すぎる性能なんですよね。

おそらく、4K60fps がどんな数字なのか分からない人もいるかと思いますが、4Kは画素数で60fpsは、1秒間に60枚の静止画を記録出来るといった意味になります。

ちなみに、テレビなんかは30fpsです。単純にこの数字が大きければスムーズな動画が見れるってわけです。フレームレートが増える事でのデメリットもありますが、今回は割愛します。

ファインダー性能

EOS R5 のファインダー性能は「0.5型・約576万ドット」という非常に高精細なファインダーを搭載しています。一方で、EOS R6 は0.5型・約369万ドットとEOS R5 よりも劣ります。これは、EOS R と同じ数値になります。EOS R のファインダーの評価は、動体撮影やカメラを振った時に少し遅延があるといった意見も聞かれました。その点で、EOS R6 の電子ビューファインダー(EVF)モニターの表示フレームレートが、最高でEOS Rの2倍(119.88fps[なめらかさ優先]設定時)に進化という点でどこまでの進化をしたのかは気になりますね。

ファインダーを覗いて撮影する事って非常に多いですからね。ファインダーの写りによっては撮影に影響が出るのでしっかりと実機を触って判断してほしいところではあります。

デュアルスロットはSDカード

デュアルスロットに関しては、EOS R5 同様になります。違う点はEOS R5 はCFexpressに対応していますが EOS R6 は対応外となります。SD(UHS-II)2枚ですが、背景としましては EOS R5 は4500万画素+8K動画撮影を行うのでデータのサイズが大きくなるためCFexpressでないとデータの転送などがスムーズに行えないからですね。

その点、EOS R6は2010万画素+動画は4K60PなのでSDカードでも十分って事だと思います。

SDカードの新規格。CFexpressカードについて説明します!

キャノン EOS R6 は写真撮影に向いている機種?

EOS R6

冒頭からお話している通り、EOS R6 は静止画撮影に向いている機種と言って間違いは無いです。

有効画素は約2010万画素で個人的には非常に扱いやすい画素数でまとめてくれたと思っています。中には EOS R が3030万画素だからもう少し画素数上げてくれても良かったのではないかと言う意見もあるようですが、個人的には十分です。個展などを開催する予定もなければ、大判の印刷をするわけでもありません。

画素数よりも映像エンジンがフラグシップ機と同じ物が採用されたことに僕は魅力を感じています。映像エンジンと撮像素子(イメージセンサー)は一眼カメラでは非常に重要な物なのでそこに注力したことは非常に好感が持てます。

動画性能だって優れている

また、静止画撮影に向いていると言いましたが動画性能に関しても4K60Pで撮れるなら十分なんですよね。EOS R5 はもちろん素晴らしいカメラです。8K動画なんて相当綺麗な画質だと思います・・・が、8Kを撮影する機材があっても8Kを再生出来る機材が無いとほぼ意味の無い機能になってしまう事を忘れてはいけません。下記は4Kテレビの普及率を表したグラフです。

4K普及率
一般社団法人放送サービス高度化推進協会(A-PAB)資料

2019年7月のデータにはなりますが、「4Kテレビを所有及び欲しい」が41.0%になっています。半数に達していないんですよね。なのでそもそも4K映像に対しての世間の関心が無いんですよね。僕自身も「4K?別に・・・」って感じですからね。4Kでそんな感じなのに8Kが世間に浸透するのは一体いつの話になるのかって話なんです。

後から追加できる機能ではないので最初からあるに越したことはないですが、必要不必要をしっかりと判別する事も重要でう。今回、EOS R6 を購入して「やっぱ8K動画が撮影出来ないと不便だな」なんて思う事が趣味で写真を撮影する人にあると思いますか?映像関係の職にでも就かない限りおそらくないでしょうね。

時代の流れに合わせるならまずは4K撮影から入るのだって十分合理的だと思います。

キャノン EOS R6 の価格

価格

では、そんなEOS R6の気になる価格ですが、現在キャノンオンラインショップで、

なんと335,000円(税込み)!!!

なんか、EOS R5 の後に聞くとめっちゃ安く感じますね。金銭感覚おかしくなっているんで冷静になって考えましょう。

やっぱ高いですよね。何をどう考えても高いよね。ただ、EOS R5 同様にこちらも60回までの分割払いが今なら金利・手数料が無料になっています。高いお買い物だけにこちらの分割払いを視野に入れながら検討してみてはいかがでしょうか。

EOS R6 の紹介まとめ

色々お話してきましたが、本音を言うと無茶苦茶欲しいです。写真の良し悪しって言うのは、機材で決まるものではないと思っています。思ってはいるんですが、やはり新しい機材っていうのは写欲を上げてくれたり、写真が上手くなりたいってモチベーションを向上させてくれます。

カメラにせよレンズにせよ定期的な新しい機材を導入する事も非常に大切な事ですね。さて、購入するかどうするかもう少し悩んでみたいと思います!