季節が変わるのは非常に早いものです。
つい最近2020年が始まったと思ったのに気がつけば10月も半ばを過ぎてしまいました。「歳のせい」と言われればそれまでですが、その一言で片付けられるのは少し悲しいですね。
余談ですが、人間が歳をとるほどに時間が経つのが早く感じるのは新しい刺激がなくなってくるからだと言われています。新しい事にチャレンジする事は生きる上で非常に重要な事だという事ですね。
ちなみに更に歳をとった時に時間が経つのが早く感じるのは、肉体的な老いが原因になります。例えば20代の頃は100m歩くのに70秒だったものが、60代になると120秒になったりします。秒数はあくまで参考までにですが、なるほどねと思ったので紹介させていただきました。
さて、今日はどんな記事を紹介するのかと言うと 雲海の仕組みと発生する条件&長野県の雲海の名所 を紹介しようと思います!
- 雲海とは?
- 雲海の発生する条件と仕組み
- 雲海に遭遇する確率をあげる為の便利サイト
- 長野県の雲海スポット紹介
目次
雲海とは?
最初にざっくり言ってしまえば、雲や霧が海のように広がっている様を雲海と呼びます。なので雲海を見る為には当然ながら雲より高い場所にいる必要があります。(条件次第では低地でも見れる事があるけどね)
雲海で思い出すのは学生時代の学校行事かなー。行事として登山があったんだけど、朝方に見た雲海は凄い感動した事を思い出すよ。
行事で登山って、なかなかハードな学校行事があったのね。
え?普通あるんじゃないの?
私は都心部の学校だったからそんな行事なかったわ(笑)
・・・。
そうなんです。中学生の頃、学校行事の一つに登山と呼ばれるイベントがありました。皆さんの学校はありました?あの鬼畜なイベントは誰が考えたのでしょうか。登る前は何が面白くて山なんか登らなきゃいけないんだって担任にブツブツ言いながら山登りをしていましたが、当時の担任は「朝、運が良ければ雲海が見れるかもしれないぞー」とか笑いながら言っていました。別に雲海に何も思い入れがないので「ふーん」くらいにしか思ってなかった記憶があります。
その次の日の朝「うわーすげー」って言っている自分がいるとも知らずに(笑)
なかなか見る機会がないせいか、歳をとっても雲海を見ると感動します。カメラを初めてからは余計に雲海を探し求めていますが、夜間の山道の運転が面倒でその重い腰を上げる事が無いまま早4年が経ってしまいました。
皆さんは雲海に対して「運が良くないと見れない現象」って思っていませんか?
確かに間違ってはいませんが、運任せで山登って「あー今日はダメだったかー」っていうのも正直シンドイですよね(笑)それなら少しでも雲海に出会う確率を上げて撮影に望みたいものです。
雲海が発生する条件と仕組み
雲海は何も運だけが全てではありません。先程も言いましたが雲海は雲や霧が広がる様子の事を言うので、雲や霧が発生する条件を調べれば雲海に遭遇する確率は高まるわけです。
ここでは「雲や霧」という言い方をしていますが、発生する場所の違いで言い方が変わるだけで基本的な成分は同じなので雲も霧も一緒です。
雲海の発生条件を説明すると少し難しい言葉もでてきますが可能な限り分かりやすく説明しようと思うので応援してもらえると泣いて喜びます(笑)
では、雲海が発生しやすいと言われている条件をみていきましょう。
- 気候(雲海を形成している霧が発生するのには天気が関係しています)
- 時間帯(発生した霧が消えないような温度設定が必須です)
- 場所(冷えた空気を溜め込む為には立地が重要になります)
- 時期(季節によって気象条件が変わります)
雲海が発生する条件としては上記の4つが主に上げられるね。この4つの項目について少し詳しくみていこう!
雲海が発生する条件4項目
気候
雲海を形成しているのは雲や霧だということは先程説明したとおりです。その雲や霧が発生するのに重要なのが気温変化です。霧が発生するには、空気を冷やさないといけません。
空気中には目に見えない気体として貯められる水蒸気量(飽和水蒸気量)は温度によって変わります。温かい空気には多くの飽和水蒸気を蓄える事が可能ですが、冷たい空気中には少ない飽和水蒸気量しか蓄える事ができません。
感のいい人はこの辺でうっすら気付くかもしれませんが、温かい空気中に多くの飽和水蒸気量が蓄えられていたのにその空気が冷やされると蓄えきれなくなった飽和水蒸気が霧となるのです。もっと分かりやすく言うと・・・
この説明で分かってもらえますか?図を入れておきますね。
これが雲海を形成するのに必要な霧の発生するメカニズムです。もちろん霧が発生しただけでは雲海にはなりません。雲海が発生する条件はまだあります。それが次ですね。
時間帯
次に時間帯も重要になります。
重要と言うか、基本的にしっかりとした雲海を見る為には朝方がスイートタイムになります。これは、太陽が登りきってしまうと気温が上がって発生した霧が消えてしまう可能性があるからです。
せっかく冷えた空気が太陽によって温められて、先程説明したタンク量が再び100に戻ってしまう為に水蒸気が消えてしまうのです。
なので雲海を見るのであれば夜中から朝方を狙うのがベストと言えるでしょう。
場所
場所も雲海発生には重要です。なぜなら発生した霧が溜まれば溜まるほど層の厚い雲海になります。ではどんな場所がいいかと言うと霧を溜める必要があるので、山間部や盆地なんかが適しています。
山間部や盆地なんかは、風が吹いても山がブロックしてくれるので霧が遠くに流される事なく発生した周辺に留まってくれるので雲海になりやすい特徴があります。
時期
気候のところでも説明しましたが、気温の変化が非常に重要になるので日中は空気が温められて夜に冷やされるような季節がいいです。もちろん場所や環境にもよりますが春先や秋から初冬には発生する確率が高いと言えます。
- 気候・・・湿度が高く、夜に冷え込む日。また無風や微風で晴天の日。
- 時間帯・・・日中は気温が上昇して霧が消えてしまうので、夜間〜朝方にかけて。
- 場所・・・空気の流れが少ない山間部や盆地。近くに海や湖がある場所。
- 時期・・・春先や秋から初冬は雲海発生の確率が上がる。
つまり気候的条件と地理的条件が必要って事です!
最後に必要なのが、空気の層の位置ですね。雲や霧は発生すると上へ上へと成長していくので、その上への成長を横へ広げる為の空気の層が必要になります。
雲海発生が適している条件の一つで、朝方がいいと説明しましたが、これは朝方太陽が上ってくるにつれて空気の上側の方が温められる事によって、発生した霧が上へ逃げられないからですね。
上へ行けないから横へ逃げる事で雲海が広がっていく仕組みです。
この空気の層の決まり方には色々ありますが、今回は説明を割愛したいと思います。なぜなら、先程紹介した「雲海が発生する条件」を満たしていれば空気の層がどうであれ雲海は発生しているからです。あとは、その空気の層より上に自分が行くだけですね。
「って事は空気の層が重要じゃん」って言う人もいるかと思いますが、人間が自力で行ける場所なんて限られてますからね。僕らが行ける日本で一番高いところは富士山なのでその条件を確実に満たしたいなら富士山に登れば問題解決です。
雲海撮影に役立つサイト紹介
雲海発生には環境的な条件と地理的条件が必要だとお伝えしました。この他に雲海に遭遇する確率を上げる為に文明の利器を利用しましょう。
それは、雲海出現NAVI という三菱自動車×weathernews×ZENRIN が提供しているサイトです。
雲海出現NAVIは、全国の雲海の名所の週末雲海出現確率を提供してくれています。
TOP画面左にある [雲海出現MAP] をクリックすると雲海の各名所がリンク付けされているページに飛びます。
例えば、高ボッチ高原なら高ボッチ高原の位置付けアイコンにカーソルを合わせっるだけで、高ボッチの簡単な説明が出てきます。(上記画像参照)
[雲海出現予報はこちら] の項目をクリックするとその週末の雲海情報を見ることが出来ますよ。
これにより雲海の出現確率が分かるので雲海に遭遇する確率が上がります。神サイトです。ただし、もちろん外れる場合もあるのでご了承下さいね。
長野県の雲海スポット紹介
自然大国の長野県なのでもちろん雲海に関しても有名なスポットがあります。ここでは、僕も行ってみたいと思っている雲海スポットを紹介したいと思います!
全国には沢山の有名な雲海スポットがあります。
僕の住む長野県は、日本の屋根と呼ばれる山脈に囲まれており高い山が多く存在する山岳県です。この時点で雲海発生条件の山間部はクリアしているし、松本盆地や伊那盆地、長野盆地など盆地の広がる県でもあるので雲海の発生には条件が揃っている県です。
そんな長野県の雲海スポットを紹介したいと思います。ちなみに写真はありません。冒頭でお伝えしたとおり、夜間の山道の運転が面倒で重い腰を上げずにカメラライフを過ごしてきました。本当に勿体ない事をしてきたと思っています。やはり風景写真を撮影する身としては、雲海の絶景を撮影するべきだと強く思っています。
今年こそは撮影に行こうと意気込んでおりますので、いつか皆さんに長野県の雲海写真を紹介出来たらなと思っています。
- 高ボッチ高原
- 美ヶ原高原
- SORA terrace
高ボッチ高原
諏訪湖と富士山の眺望が見事な高ボッチ高原。雲海が見れる10月〜11月には全国から数多くのカメラマンがこの場所を訪れます。余裕のある方は予めロケハンをしておく事を強くおすすめします。高ボッチ高原から富士山が見れる場所は一箇所だけではない為、お気に入りの場所を探してみるのもいいかと思います。
また、12月の冬季閉鎖前には綺麗な霧氷も見れるため秋口〜冬にかけて人気のある撮影スポットになります。
高ボッチの写真がなかったので「photographer+N」様からお借りしました。僕のようなペーペーなカメラマンと違い恐ろしいほど綺麗な写真が多いので覗いてみてくださいね。
美ヶ原高原
美ヶ原高原は四季問わず人気のある撮影スポットです。こちらも高ボッチ高原と同じく雲海シーズンには大変多くのカメラマンで賑わいます。
山の上から見る景色はまさに絶景ですね。
SORA terrace
長野県山ノ内町の竜王スキーパークにあるこの SORA terrace は、標高1770mの急斜面の建てられたカフェ併設のテラスです。条件が揃えば、雲海や夕方には北アルプスに沈む夕日のサンセットを見ることができる、若いカップルにおすすめのスポットですね。
そのせいか、ガチのカメラマンよりも観光客の多い場所になっています。雲海やサンセットを見ながら飲むコーヒーは格別でしょうね。
写真は「SORA terrace 公式ホームページ」からお借りしました。こんなデートしてみたいですね。
雲海の発生する条件や仕組みのまとめ
「雲海が見れるかどうかは運次第。」それは間違っていないように間違ってもいます。運次第だからと言って「今日はやめておこう」っていうのは勿体ない気がします。
今日、紹介した条件が揃いそうな日なんかはダメもとで現場に向かうべきだと思います。その瞬間がダメでも1時間後には絶景が広がるかもしれません。1時間後がダメでも2時間後に絶景が見れるかもしれません。なので、ぜひ足を運んでみてください。
雲海に限らず、絶景との出会いはまず足を運ぶ事から始まります。さぁ皆さんでフッ軽になりましょう!