この梅雨が明けるくらいの時期から夕焼けが非常に綺麗に見れる日が増えます。カメラを趣味として行う中で、なかなか綺麗な夕焼けに出会うタイミングってつかめませんよね。
休日を家で過ごしている時にフッと外を見たら綺麗に空が焼けてる!「なんでこのタイミングなんだ!」って悔しい思いをした事は数え切れないほどあります。それと同時に思ったのが、綺麗な夕焼けが見れる条件が分かっていればタイミングよく撮影できるんでないの?って。
そう思ったらすぐ調べてみるのが僕なので早速調べてみました。なので皆さんと夕焼けに関する情報をシェアしたいと思います。この記事を読んで綺麗な夕焼けの撮影にチャレンジしてみましょう。
って事で今日の記事は、空が綺麗な夕焼けで染まる気象条件とは と題してお伝えしたいと思います!
- 夕焼けが起こる気象条件
- 夕焼けを綺麗に撮影する方法
目次
なぜ夕焼けは赤く見えるのか
写真を撮影する方たちは一度はこんな疑問を持ったことありませんか?空が焼ける日が分かれば、予め撮影したいスポットでカメラを構えて待っていられるのに。
自宅にいて「うわ!今日焼けてる!」って思っても時すでに遅しってやつです。
ではなぜ夕焼けは赤く見えるのか?って話からですね。
まず、それぞれの色には波長があって、その波長の長さには差があります。青の光の波長は短くて大気中の粒子にあたると散乱しやすく、波長の長い赤の光は大気中の粒子をする抜けるので散乱しにくいです。
これが、青い光と赤い光の波長の特徴です。
昼間は太陽光が僕たちの所へ届く距離が短いので空の青が強く見えますが、夕暮れ時は太陽が傾いて光が僕らの所に届く距離が長くなります。
波長の短い青い光は僕らの所に届くまでに大気中の粒子にぶつかって散乱してしまう為、波長の短い青い光が届かないというメカニズムになります。一方で、波長の長い赤い光は先述したように大気中の粒子の間をすり抜けていくので、夕暮れ時の光が届く距離が長くなっても散乱しないのです。なので、波長の長い赤い光は僕らの所まで届く訳ですね。
少し難しい話になってしまいましたが、覚えておけばどこかでうんちくとして語れるかもしれません(笑)ただし、今回はこの部分は対して重要ではありません。僕みたいに風景を撮影する人にとって重要なのは、空が赤く焼ける日の条件が一番重要ですよね。
綺麗な夕焼けが見れる条件とは?
綺麗な夕焼けが起こる条件として以下の条件が挙げられます。
- 太陽が低い位置にある時
- 高めの湿度(40%〜60%)
- 適度な雲と適度な塵量
これらの条件が揃った時は綺麗な夕焼けが見れる可能性が高いです。じゃあ、この条件の意味を具体的に説明していきますね。
太陽が低い位置にある時
思い浮かべるのは、朝焼けとか夕焼けですよね。それらの共通点は太陽が地平線付近にある事です。これは綺麗な夕焼けや朝焼けを見るためには最低条件になります。
日の出や日没の直前や直後は一番期待出来る時間帯になるのでカメラを構えて気長に待ちましょう。
高めの湿度
実は湿度も重要な要素になります。なぜかって?湿度が高いと大気中の水蒸気が増えるので赤い光が散乱して夕焼けの赤がやわらかく光ります。(正確には柔らかく見える)
日本の場合は冬より夏の方が湿度が高いので梅雨時期の晴れた日や夏なんかは綺麗な夕焼けを見れる確率が高くなります。ここで勘違いしてほしくないのは、「湿度が低かったら焼けないの?」って事ですが、今回のテーマは 綺麗な夕焼けや朝焼けが起こる気象条件 なので湿度が高い方が「綺麗な」夕焼けや朝焼けが見れる可能性が高いという事で、ただ焼けるだけなら湿度が低くても問題ありません。あくまで 綺麗な ということです。
雨が降った直後や海の近くで水蒸気が多く発生した時は綺麗に赤く染まる可能性があります。ただし、水蒸気は風などで流されてしまう可能性があるので、水蒸気が多く発生したからといって必ず空が綺麗に焼けるかというと、あくまで確率の問題になってくるので確実とは言えません。
適度な雲と適度な塵量
実は雲と塵も重要な要素になります。適度な雲や塵があると赤い光の波長が雲や塵にぶつかって散乱しやすくなる為、全くまっさらな空よりも赤く染まりやすくなります。
もちろん雲の種類や雲の位置にもよって染まり方は変わってきますが、自分の位置から近い雲の方が赤く染まりやすくなります。
そして、太陽光を遮るような雲が無い事が重要です。赤く染まる為には赤い光の波長が届かないと元も子もないので太陽光を遮らない程度の適量の雲が望ましいです。
まぁ、口で言うのは非常に簡単です。相手は自然ですからなかなかそんな雲達に出会える事なんてありませんが覚えておくと役に立つ日が来るかもしれませんね。
夕焼け・朝焼けを綺麗に撮影する方法
綺麗な夕焼けや朝焼けに遭遇しても撮影方法を間違えるとせっかくのシャッターチャンスを逃す事になります。なので、「綺麗に撮影する為にはどうするか?」ということをしっかりと考える事が重要だと思います。
夕焼けや朝焼けを綺麗に撮影する為のポイントを以下にまとめてみました。
- 明暗差を攻略する
- ホワイトバランスを調整してみる
明暗差を攻略する
恐らく夕焼けや朝焼けを綺麗に撮影するには、この 明暗差 を攻略する事が非常に重要です。朝焼けや夕焼けは太陽光の赤い光の波長が届く事によって赤く見えると説明しました。つまり、朝焼けや夕焼けは太陽光の撮影になるわけです。
もうお分かりかと思いますが、つまり逆光の撮影になるんです。逆光時の撮影は、明暗差が激しくて白飛びや黒つぶれを起こす可能性が非常に高いです。
角型フィルターの使用
明暗差の撮影で非常に有効なのが角型フィルターのハーフNDフィルターと呼ばれる機材です。
NDフィルターと聞くと丸型のレンズに回し込むタイプの物を思い浮かべますが、この角形ハーフNDフィルターは正方形もしくは長方形の形をしていて専用のホルダーが無いと装着出来ません。また、アイテム自体が非常の高価です。
スターターキットが10万円くらいするので購入するのには覚悟を決める必要がありますね。「そんな高価な物は買えません」って方は、HDR合成をおすすめします。
HDR合成
HDR合成については過去に記事にしたことがあるので参考にしてもてください。
[Lightroom]の便利機能!HDR合成を初心者にも分かるように解説!
HDR合成は露出違いの写真を合成する事でダイナミックレンジの領域を意図的に拡張し、画像に於ける輝度の表現出来る範囲を広げる手法の事を言います。つまり同じ構図で露出違いの写真を3枚ほど撮影する手間がありますが、その効果は抜群です。
ホワイトバランスを調整してみる
ホワイトバランスに関しても過去に記事にしたことがあるので読んでみてくださいね。
ホワイトバランスを変更して、写真に変化を加えよう!
ホワイトバランスはカメラが判断した色合いに補正を掛ける為に使用されます。人の目や脳は非常に優秀なので、目で見た色情報を脳に伝達して脳がそれを適切な色に変更してくれます。しかし、一眼カメラはあくまで機械なのでそうはいかないシーンが出てきます。目で見た色と撮影した画像の色合いが違う事はよくあります。そんな時はホワイトバランスをイジってあげると改善される事があります。
夕焼けや朝焼けの撮影時には、ホワイトバランスをあえて曇りにしてみると赤が映えるかもしれません。ホワイトバランスの曇りは画像に暖色を加えてくれるので夕焼けや朝焼けの色が綺麗に出る事があります。
夕焼けや朝焼けが綺麗に焼ける気象条件まとめ
色々と述べて来ましたが、なにせ相手は自然ですから思い通りに行かない事の方が多いです。雲が出ていても太陽光を遮っていたり、今日は焼けそうだなと思っていても焼けなかったり・・・運要素の高い撮影になることは承知しておきましょう。
今回紹介したのは、あくまで綺麗な夕焼けや朝焼けが見れる条件として確率が高い気象条件を紹介してみただけです。闇雲に夕焼けを狙っても歩留まりが増えるだけですので、参考にしていただけたら幸いです。