当ブログでも何回か紹介している HDR合成 。よくよく考えてみたら、HDR合成の意味や使い方だけ説明していてどうやって行うのかしっかり説明した事がないと気付きました。ごめんなさい。
なので今日は、Lightroomで行うHDR合成の方法 を紹介していきたいと思います。
目次
HDR合成について
このHDR合成ってご存知ですか?なんとなくの意味合いは分かるけど詳しくは知らないって方が多いのではないでしょうか。HDR合成のHDRとは、ハイダイナミックレンジ(High Dynamic Range)の頭文字を取った略語になります。
この合成を行う事により、普段の明るさの幅(ダイナミックレンジ)を広げる事が可能になります。言い換えると、通常撮影時に白飛び・黒つぶれしていたシーンでもHDR合成を行う事によって写真として記録出来る輝度の部分が表現出来るようになります。
HDR合成が有効なシーン
HDR合成の行う方法を説明する前に、HDR合成が有効なシーンってどんな撮影シーンなのか紹介します。
明暗差が大きい
風景撮影で圧倒的に写真が綺麗に撮影出来る時間というのがあります。それは、マジックアワー と呼ばれる時間帯です。この時間帯ばかりは、どんな日常の風景でも光の力だけで綺麗に撮影できます。ですが、一つ問題点があります。それは、明暗差 ですね。
明暗差の何が問題かって言ったら、白飛び・黒つぶれです。白飛びや黒つぶれは色の階調がないので写真としての表現が出来ないのです。(少し大袈裟に言っています)
明暗差の激しいシーンでは適正露出に困ります。空の白飛びをなくしたいが為に空に露出を合わせると地上が黒つぶれします。逆に地上の黒つぶれをなくそうとして、地上に露出を合わせると空が白飛びします。困ったもんですね。
そんな明暗差の大きいシーンでこそ今回紹介する HDR合成 が役に立ちます。
Lightroom HDR合成の方法
では、LightroomでどのようにHDR合成を行うのか解説していきます。ただし説明する前に言っておきます。Lightroomで行うHDR合成は簡単すぎるので絶対怒らないでくださいね!
HDR合成の下準備
では、HDR合成をする写真を複数枚用意してください。合成というからには一枚では出来ません。今回は過去にも記事に使用した事のある、日の出前の富士山の写真を使用したいと思います。
そのままHDR合成をしても構いませんが、僕の場合は [色収差の除去] や [プロファイル補正を使用] の項目にチェックを入れるので、これらの項目をHDR合成する画像に適用させます。一枚の画像で補正をした後、[shift] + カーソルキー で選択します。
適用方法は、画像を一括選択して適用させると便利です。右下の同期ボタンをクリックするとポップアップが表示されるので、同期される項目を確認して [同期] をクリックすると補正項目が適用されます。
これでHDR合成の下準備が終わりました。場合によっては基本補正パネルなどで写真編集をしてもいいかもしれないですね。
HDR合成
HDR合成をする画像が複数枚選択されているか確認してください。上記で補正を同期していれば、選択されたままなのでそのままHDR合成してしまいましょう!
メインメニューバーの[写真] → [写真を結合] → [HDR…] を選択します。
ポップアップメニューが表示されます。画像を見ていただければある程度分かるかと思います。表示されている画像はHDR合成後の結合写真のプレビューですね。[自動整列] [自動設定] はチェックを入れておいてください。ゴースト除去量は状況に応じて選択し、必要項目を接待したら右下の [結合] をクリックして完了です。
ゴースト除去量
ゴースト除去量は、HDR合成をする複数枚の写真に写っている被写体の動きの量を修正するみたいですね。ゴースト除去量に関しては少ない方がクリア(綺麗)な画像に仕上がるみたいですが、ブレやすい被写体が写っている場合は除去量を上げてみてください。
今回はススキがブレやすいので [強] を選択しました。
ゴースト除去量オーバーレイ表示を選択すると、プレビュー画像に赤でどの範囲を除去するか表示されるので参考にしてみてくださいね。
HDR合成完成画像
完成画像を見ると、HDR合成する前の2枚の画像と比べて明るい部分と暗い部分の表現の幅が広がりました。ダイナミックレンジが広がって写真の幅が広がりましたね。このように複数枚の写真を合成する事によって写真の表現が広がるようになります。
Lightroom HDR合成のまとめ
LightroomでのHDR合成の方法について解説しましたがいかがでしたでしょうか?明暗差の大きなシーンでは角型フィルターを使用する方が多いですが非常に高価な物でおいそれと購入できるものでもないので、HDR合成などを使用して上手く写真表現をしたいものですね。