熱暴走って知ってるかな?
え?なにその物騒な響きは?
簡単にいうと、カメラ内に熱がこもって正常な動作が出来なくなる事なんだ。
え。それって一体どーいう事なの?
暑い。とにかく暑い。まだ5月が始まったばかりなのに、先日の最高気温は28℃にもなりました。薄着の女性が増えるのは嬉しいですが、汗ばむ季節には脇汗注意ですね。
さて、今日は 一眼カメラに於ける熱暴走について のお話をしたいと思います。
- 一眼カメラに於ける熱暴走について
- 熱暴走の原因
目次
一眼カメラに於ける熱暴走について
近年の一眼カメラは多機能・高性能が当たり前になっていて、写真を撮影するだけでなく、動画クリエイター向けの機能を搭載している機種が多く発売されています。
SONYの一眼カメラなんかは動画クリエイターからは評価の高い機種が多いですよね。
そして、高画質化に伴い時代は4Kから8Kの時代に突入しています。まさに転換期となっているわけです。
各メーカーもそれに合わせるかのように8K搭載カメラを発売しているわけですが、そのスペックの裏で密かに注目されているのが 熱暴走 とか オーバーヒート です。
カメラの熱暴走とは?
そもそもカメラの熱暴走とは、高速連写や動画撮影を行う事によってカメラ内部に熱が発生する事によって温度の制御が出来なくなり、動作不良や強制停止を発生させる状態のことを言います。
簡単に言えば、カメラ側が「これ以上処理したら壊れちゃうから強制的にシャットダウン!」って感じですね。
では、熱が発生する原因ってなにが考えられるのでしょうか?
熱が発生する原因とは?
そもそも熱ってなんで発生するのかって話になるよね?
そうね。そこが分かればリスク回避にもなるかもしれないわね。
じゃあ、熱が発生する原因について解説していくね。
熱が発生する原因として上げられるのが、高画素による高フレームレートの動画処理を行うと、画像処理エンジンに高い負荷がかかり熱が発生します。
カメラに限らず家電全般に言える事なんですが、内部に蓄積された熱を放出しないと正常な動作を行う事が出来ません。
PCなんかには、冷却装置や冷却ファンが備わっていますよね。冷蔵庫やテレビなんかにも排熱装置が備わっています。
つまり家電は熱に弱いから、冷却もしくは熱を排出しましょうって話なんです。
じゃあ一眼カメラにも冷却装置とか冷却ファンが付いているのかといえば、答えはNOよりのNOです。つまりNOです。
一眼カメラは、屋外で使用する事もあるので、防塵防滴の仕様が当たり前になります。そりゃそうですよね。ファンなんか付いていた日には、雨水が侵入してきて故障の原因になってしまいます。
なので、他の家電に比べて熱がこもりやすくなってしまうんです。
そして、先術した通りに、昨今に一眼カメラの性能は非常に高くなっていて、高画素の高フレームレートの動画処理など高機能・高画素によって負担も増加しているんです。
8Kも撮影出来る時代ですからね。
基本的には動画撮影しなければ、熱暴走は起こさないかなと思いますが、現代では動画コンテンツなくしては語れない時代ですから。
そう言った意味ではなかなか難しいところではあります。
熱暴走による問題とは
熱暴走によって問題も発生するんだ。
問題って何かしら?
詳しくは次で説明するけど、趣味内で起こる分にはあれだけど、仕事としての撮影中に起こると信用問題につながるから最悪仕事を失う事もあり得るから、肝に銘じておくといいよ。
熱暴走により強制的に停止してしまうととある問題が発生してしまいます。
熱暴走によりカメラが強制的に停止してしまうと、カメラがある程度冷却されるまで動作しなくなってしまいます。
カメラが使用出来ないと、せっかくのシャッターチャンスを逃す事になりかねません。まぁ、これが趣味での撮影中なら諦めもつくでしょう。しかし、仕事の撮影中に熱暴走により強制的に停止した場合、もの凄い迷惑をかけてしまいます。
迷惑だけならまだしも、信用・信頼問題に関わり仕事を失ってしまう可能性すらあるんです。怖いですよね。もちろんサブ機とかもあるでしょうが、「おいおい大丈夫か?」なんて事になりかねません。
熱暴走を起さない為の対策
熱暴走を起さない為にはどんな対策があるのでしょうか。少し紹介したいと思います。
フレームレートを下げるなど無理な撮影はしない
まずフレームレートを下げる事でしょうか。
あまり下げすぎるとカクカクした動画になるので推奨は出来ませんが有効な手段だと言えます。ただし、熱は発生するので注意ですね。
4Kで撮影しても出力側が4K対応でなければ、4Kで撮影する意味はありません。4Kで撮影しても、タブレットなどの端末で再生する場合フルHDでも十分綺麗な画像を楽しむ事が可能です。
8Kでの撮影も同じ事が言えます。あくまで出力が何かって事を考えて撮影するといいかもしれませんね。
フレームレートに関しては、一般的に僕らが良く目にしているテレビなんかは30fpsだと言われています。なので正直な所30fpsで十分なんです。もちろん、クリエイティブな作品を撮影したい場合などは、シーンによってフレームレートを変更する可能性もありますが、画質にしてもフレームレートにしても要はやりすぎない事が大切です。
フレームレートに関しては過去の記事内で説明しているので参考にしてくださいね。
動画が普及している理由と動画撮影におすすめな機材紹介!
熱対策機能付きカメラの導入
一眼カメラの中にも、熱対策機能の付いたカメラが存在します。
例えば、LUMIXの S1H なんかは、放熱ファンが内蔵されている一台です。
発売当時はそのユニークな形から話題になった、SIGMAのSIGMA fp なんかも熱対策としてヒートシンクが内蔵されています。
SONY a7III はグラファイト製ヒートシンクにより4K60pの動画撮影が熱暴走なしで1時間を超える撮影が可能になっていて、プロの仕様にも十分耐えられる作りになっています。
熱暴走を起こした時に気をつけたい事
どんなに気をつけていても熱暴走がどんなタイミングで起こるかなんて予測不可能です。もし、万が一熱暴走を起こしてしまった時に注意してほしいのが、「カメラ内部の温度が高くなるなら冷やせばいいじゃん」なんて安易な発想から、冷えたモノ、例えば冷たい飲み物などで急激に冷やしてしまうと、カメラ内で結露を起こしてしまうので絶対にやめましょう。
熱暴走を起こした時は、黙って冷めるのを待つのが吉です。
熱暴走によるカメラの強制停止についてのまとめ
以上が熱暴走によるカメラの強制停止になるんだけど理解できたかな?
そうね。話を聞く限り動画撮影の際のカメラへの負担が大きいのね。
その通りなんだ。極論で言ってしまえば、静止画のみの撮影なら熱暴走を起こす事はないから、「写真撮影が主です」って人は気にしなくてもいいかなって思うよ。でも昨今の動画コンテンツの成長は急速だからね。今後You Tubeなどを視野に入れているなら覚えておいて損はないかもしれないね。
一眼カメラの機能が高スペックになってきたがゆえの問題がこの 熱暴走 。実際には、熱暴走対策としてヒートシンクが内蔵された一眼カメラがこれからは増えていくかもしれませんね。
もし、熱暴走による強制停止を受けた場合、慌てず騒がずに冷めるのも待ちましょう。
一番は熱暴走を起こすような使い方はあまり推奨出来ませんけどね・・・。カメラ購入の際にはしっかりとそのスペックがどの程度実用出来るのかを調べた方がいいと思います。