新型コロナウイルスがもたらした社会的影響は計り知れません。少し難しい話になってしまいますが、コロナウイルスはもたらした経済への影響として世界の総生産(GDP)は、最善のシナリオで242兆円、最悪のシナリオでは966兆円もの損失があるとされています。しかもまだ終息したわけではないのでこの数字は更に増えるのではと予想されます。
規模が大きすぎて良くわからない数字ですが、確実に世界経済を蝕んでいると言えます。
そんな中ではありますが、当ブログはカメラや写真を専門的に扱っているのでカメラについてお話していこうと思います。コロナウイルスの影響は、当然ながらカメラ業界にも及び、キャノンのエントリー一眼レフカメラ EOS Kiss X10i の発売が延期されていました。このEOS Kiss X10i はエントリーモデルながらそのスペックが凄いと話題になった一台なので、発売日が気になっていた方も多いのではないでしょうか。
そして先日の話になりますが、ついに EOS Kiss X10i の発売日が決定しました。ずばり、
2020年6月25日に決定!
です。って事はですよ?もう発売されているわけです!心待ちにしていた方達はお待たせしましたと言ったところでしょうか。さて、今日はそんなエントリーモデル機なのにスペックが凄いと評判の EOS Kiss X10i についてなにがどう凄いのかを見ていこうと思います!なんだか、やっぱりカメラの話はワクワクしますね。
- キャノンの新しい一眼レフカメラの EOS Kiss X10i について
- EOS Kiss X10i を初心者におすすめする理由
目次
キャノン EOS Kiss X10i について
このキャノンの EOS Kiss X10i についてお話します。キャノンの大人気シリーズである「EOS Kissシリーズ」ですが、今作で10シリーズとなりました。僕も初めての一眼レフカメラはEOS Kissシリーズなのでこのシリーズにはなんだか愛着があります。
高精度AF搭載
さて、今回発売される EOS Kiss X10i ですが巷では「エントリーモデルなのにそのスペックは凄い」と話題の一台なんです。まず、エントリーモデルながらミドル機(80Dや90Dなど)にせまる高精度AFを採用し、メイン電子ダイヤルやサブ電子ダイヤルなどを備えているので本格的な操作性を楽しむ事ができます。新測光センサーとDIGIC8の搭載で顔検出をや被写体の顔を追尾する事を可能にしています。連写機能は、AF固定/追従で最高7.0コマ/秒、ライブビュー撮影時はAF固定で7.5コマ/秒。AF追従で最高約4.5コマ/秒を実現しています。
AFに関しては EOS Kiss X9i に搭載されていた「デュアルピクセル CMOS AF」が進化しライブビュー撮影で撮像面の横約88%×縦約100%の測距エリアを可能にし、AFエリア選択時には最大3975のポジションから選択が出来るようになっています。
ライブビュー撮影時には、被写体の瞳を検知してフォーカス合わせを行ってくれる 瞳AF を搭載。これによりポートレート撮影時でも精度の高いピント合わせが実現しました。この瞳AFは、サーボAF/動画サーボAFにも対応しているので歩留まりが非常に改善されそうです。
センサーと映像エンジン
映像エンジンとは人間で言うところの脳みそにあたるかと思われます。映像エンジンは DIGIC 8 を採用し、約2410万画素を誇るAPS-CサイズCMOSセンサーとの組み合わせで高い解像度を実現しました。
ISO感度は1〜25600(拡張時ISO51200相当)の間で任意設定が可能です。
ネットワーク
最近の一眼カメラにはマストの機能として、やはりBluetoothやWiFi対応は欠かせません。もちろんこの EOS Kiss X10i は対応しています。WiFi接続されたスマホであれば撮影と同時に画像を自動転送できます。
背面バリアングル液晶
背面のバリアングル液晶は、タッチパネル対応の3.0型の約104万ドットのTFT式カラー液晶モニターになっています。バリアングル液晶は自撮り撮影やハイアングル・ローアングル撮影時に重宝するので嬉しい装備です。バリアングル液晶さえあれば無理な大勢で撮影する事がなくなりそうですね。
EOS Kiss X10i はどんなカメラなのか?
僕がまず驚いたのが、「エントリークラス機にも関わらず、瞳AFを搭載している事」ですね。どこまでの精度なのかはまだ未知数ですが、キャノンのカメラで瞳AFを標準で搭載している機種はフルサイズミラーレス一眼カメラの [EOS R] と [EOS RP] だけでした。販売時期の違いがあれど、あのハイアマチュア機として絶大な人気と実績を誇る 5Dシリーズ にも搭載されていない訳ですから驚きですよね。
また連続撮影速度、つまり連写性能もファインダー撮影時に7.0コマ/秒を実現しているので不規則に自由の走り回る子供の撮影なんかでもシャッターチャンスを逃す事はなさそうです。AF性能も良さそうですし、ぜひLレンズとの組み合わせで使用してみたいですよね。AF選択可能ポジションは最大で3975ポジションという事は、被写体がファインダーを覗いて端の方にあってもAFがしっかり合いそうです。
そんな高機能を備えながらもエントリークラスという事で、大きさは131×102.6×76.2mmで質量が本体のみで471gと非常に軽量な作りになっています。軽い・コンパクトは正義ですからね。
大袈裟に言ってしまえば、これまでのエントリークラスのカメラの概念を壊したかのようなカメラですね。
EOS Kiss X10i の主要スペック
有効画素数 | 約2410万画素 |
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撮像素子(センサーサイズ) | APS-C CMOSセンサー |
ISO感度 | ISO 100~25600 (拡張51200) |
ファインダー視野率 | 上下左右約95% |
背面液晶モニター | 3.0型 バリアングル液晶画面 |
測距点 | 最大143分割(顔+追尾優先AF時) |
連続撮影速度 | ファインダー撮影時 約7.0コマ |
ライブビュー撮影時 約7.5コマ | |
シャッター速度 | 1/4000~30秒 |
主要スペックとしてはこんな感じになっています。細かい事を言えばもっと色々な機能がありますが、これだけでもエントリークラスとしては十分な機能が備わっているのです。
メイン機としても十分戦っていけるスペックですし、当然サブ機としてもその役割をしっかり担ってくれそうです。では、なぜこの EOS Kiss X10i が初心者にもおすすめなのかを説明していと思います。
EOS Kiss X10i が初心者におすすめな理由
ではなぜ僕が初心者にこの EOS Kiss X10i をおすすめするのかをお話しますね。
- 操作ガイド付き
- ミドルクラス以上の機種と相応の操作性と機能
- ミドルクラス以上の機種と相応のAF精度
- 高機能・高性能を備えていながらもおさえられた価格帯
- 背面液晶モニターがバリアングル液晶
では、1つ1つ僕の考えを述べていきたいと思います。
操作ガイド付き
キャノンのエントリークラスの一眼レフカメラには、操作ガイドが搭載されているのでカメラ初心者の方でも機能説明を受けながら撮影する事ができるので安心してカメラを使う事ができます。
ミドルクラス以上の機種と相応の操作性
EOS Kiss X10i はボディ背面にサブ電子ダイヤルを搭載し、メイン電子ダイヤルと合わせて快適な操作性を実現しています。また、ミドルクラス機の EOS 90D で搭載された AFスタートボタン を採用している為、90Dと同じような操作性が味わえます。
ミドルクラス以上の機種と相応のAF精度
EOS Kiss X10i はエントリークラスながら、瞳AFを搭載した魅力的な機種です。最近ではポートレート撮影するなら瞳AFは必須機能となっていますからね。SONYの瞳AFはもはや魔法なんて言うプロカメラマンもいるくらいですからね。キャノンの瞳AFの精度はSONYに比べると少し疑問が残るレベルですが、当然ないよりあったほうがいい機能です。
またAFエリア任意選択時には合焦位置を最大で3975のポジションから選ぶことが可能です。つまり被写体が撮影出来る範囲の端の方にいてもピントが合うって事ですね。
高機能・高性能を備えていながらもおさえられた価格帯
これまでの機能紹介や性能紹介でお分かりの通り、エントリーモデルの機種としては非常に高性能な一眼レフカメラに仕上がっていると思います。そんな高機能高性能のカメラでユーザーとして一番気になるのは価格じゃないでしょうか。
EOS Kiss X10i はエントリークラスの位置付けとされているので、ボディのみで ¥105,000。ダブルズームレンズキットが ¥145,000の価格設定になっています。一般的な感覚だと高いと感じるかもしれませんが、これだけの性能と機能を備えていてこの値段なら買いだと思います。
背面液晶モニターがバリアングル液晶
一眼カメラのどのメーカーのラインナップを見ても、バリアングル液晶って実は少ないんですよね。唯一キャノンだけが何機種かリリースしていますがこのバリアングル液晶は非常に便利です。ハイアングルやローアングル時に液晶画面やファインダーを覗けない事って結構あるんですが、このバリアングル液晶なら液晶の角度を少し変更するだけで簡単に撮影する事ができます。写真の表現の幅がひらがるので初心者の方なんかにはおすすめです。
EOS Kiss X10i まとめ
EOS Kiss X10i は非常に魅力的な機種になります。子供が生まれて成長を記録に残したいような家庭には補って余りあるような性能や機能だろうし、ペットの撮影にだって対応できます。
コンパクトなサイズから旅先にも持っていける事を考えたら、今からカメラを始める方たちには選択肢の中に入れてほしい一台です。
ぜひ素敵な一枚をおさめてくださいね!